家族信託は信頼できる家族や親族に財産の管理や運用、処分の権限を与える制度です。遺言や成年後見に比べて制限や制約が少なく、財産の認知症対策や相続対策として注目を集めています。
家族信託の契約書作成を行政書士や司法書士に依頼しても、家族信託契約書は公正証書化したほうがいいです。

この記事の目次
家族信託契約書を公正証書化する理由
家族信託契約の設計・コンサルティング
通常、家族信託契約書を作成する場合は、行政書士や司法書士などの専門家が、ご家族の状況やご希望に沿って、家族信託等の生前対策のご提案や設計を行い、家族間で話し合います。
生前対策の目的や、内容をお伺いしてから、専門家が家族信託契約書の文案を作成します。
家族信託契約書案を作成した後、依頼者様(委託者・受託者、ご家族の方)に条文のご説明、お打ち合わせを繰り返し、調整等をしていき文案を確定させます。
家族信託契約を公正証書化する
行政書士や司法書士などの専門家と、委託者、受託者と何回も話し合いをし,家族信託契約書の原案が出来た後に、家族信託契約書を公正証書化します。
家族信託契約書を公正証書化するメリット
トラブル回避
家族信託契約書を公正証書化する場合、公証人が当事者の本人確認と
当事者の意思確認(判断能力)を行います。
当事者本人が家族信託契約をする意思を確認して作成されますので、
家族信託契約書の信憑性が高まります。
家族信託契約書の原本は公証役場に保管されます
家族信託契約書を公正証書化すると、家族信託契約書の原本は公証役場で保管されます、万が一手元に保管していた家族信託契約書を紛失しても、公証役場で再発行してもらうことができます。
家族信託契約書を公正証書化しない場合は、自分で家族信託契約書を管理する必要があり、家族信託契約書を紛失した場合は、家族信託契約したことを証明することができなくなります。
家族信託契約書を公正証書化するデメリット
費用がかかる
家族信託契約書を公正証書化する場合、公証人手数料が発生します。
手数料は、信託財産の額によって変わります。
家族信託の料金の相場もご参照ください。
手間がかかる
家族信託契約書を公正証書化するために、当事者(委託者と受託者)
が公証役場に出向く必要があります。
まとめ
家族信託契約書を公正証書化する理由は、家族信託開始後にトラブルが発生しないようにするためです。また、信託口口座を作成する際に公正証書化した家族信託契約書が必要になります。家族信託契約書を公正証書化しないと、信託の目的が実現できない場合があります。
家族信託契約書は必ず公正証書化してください。
家族信託の小冊子を作成しました。


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