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投資信託を相続人の一人が相続後分割をすると,相続税と贈与税がかかるか
<背景>
・父の福井太郎さんが病気で亡くなりました。
・相続人は長男の福井一郎さんと次男の福井二郎さんと三男の福井三郎さん
・父の福井太郎さん名義の投資信託を、福井一郎さんを含めた兄弟3人で均等に相続することにしました。
・株価評価額が低かったので、即時解約せずに、代表して福井一郎さんの名義に変更して、評価額があがった時点で解約し、均等に受け取りたいと考えていました。
<問題>
その場合、相続税は、福井一郎さんひとりが支払わないといけないのでしょうか。
また、この投資信託を解約して兄弟3人で分割すると、贈与税を支払わないといけないのでしょうか
<考察>
・今回の場合は、福井一郎さんが投資信託を相続していますので相続税がかかります。
・投資信託は福井一郎さんの財産となり、その後解約して、現金を兄弟に贈与しているため贈与税がかかります。
・遺言書が無いときは遺産分割協議で相続財産を分ける方法を決めて、決まった内容を遺産分割協議書に記載します。
・遺産分割の方法には、現物分割、代償分割、換価分割、共有分割の4つがあります。
現物分割
相続財産を現物のまま晩渇します。
代価分割
相続人の一人または数人が相続で相続財産の現物を取得して、その代わりに他の相続人に代価を支払う方法です。
換価分割
相続財産の一部または全部を一度換価して、それを相続人で分割する方法です。
共有分割
相続財産の一部または全部を相続分で共有取得する方法です。
遺産分割についてはこちらをご参照ください
・今回の場合、現物分割して、後で均等分割するよりも、はじめから相続人全員の共有分割をすれば、相続税もそれぞれ相続分で分割されますので、トラブルが少なくなると思われます。
・投資信託によっては、共有分割や現物分割ができない場合がありますので、一度、金融機関に確認してみてください。