いつも食べるスピードは速くないですか?早食いをすると自分の時間が増えるから、早食いをしたほうがいいと思っている方もいます。しかし、これが習慣化してしまうと、糖尿病という病気のリスクが高まる可能性があるのです。
糖尿病は、血糖値が正常範囲を超えて高くなる病気です。食事を摂ると、私たちの体は血糖値を上げ始めます。この血糖値を調整するために、膵臓からインスリンという物質が分泌されます。インスリンは血糖値をコントロールする役割を持っています。
ところが、早食いをしてしまうと、食事を始めてからインスリンが分泌されるまでのタイミングがずれてしまうことがあります。そのため、食後の血糖値が高くなりやすくなるのです。また、早食いの際には、お腹がいっぱいになる前に食べてしまうため、通常よりも多くの食べ物を摂ってしまうこともあります。これによって血糖値が上昇しやすくなることもあるのです。
こうしたことから、早食いが続くと、膵臓が過剰にインスリンを分泌し続ける必要が生じます。この状態は膵臓を疲弊させ、糖尿病のリスクを高める可能性があるのです。
早食いを避け、血糖値を安定させるためには、ゆっくりとよくかむことが大切です。食事をゆっくりと時間をかけて摂ることで、膵臓が適切なタイミングでインスリンを分泌しやすくなります。また、食事を始めてから少し時間が経つと、お腹が満たされる感覚がやってきます。これは「満腹中枢」と呼ばれるものが刺激されるためです。ですので、ゆっくり食べることで、食べ過ぎを防ぐことができるのです。
早食いを改善するためには、食べる際によくかむことがポイントです。最初は少し面倒くさいかもしれませんが、続けていくうちに慣れてきます。例えば、今までの食事で咀嚼(かみ砕くこと)をする回数を数えてみて、それを増やすように心がけると良いでしょう。最初から一気に変える必要はありません。少しずつ工夫してみてください。
また、特に早食いしやすいメニューには注意が必要です。カレーライスや牛丼、チャーハンなどは、糖質が多く含まれているため、血糖値を上げやすい食べ物です。こうしたメニューを摂る際には、特にゆっくりと食べるように心がけましょう。
高齢者の皆さんも、食事の際にはゆっくりと時間をかけてよくかむことを心がけてください。これによって、血糖値のコントロールがしやすくなり、糖尿病のリスクを低くすることができます。健康な生活のために、食事のスピードに気を配ってみましょう。
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