加齢によるもの忘れと認知症の違いは?
年齢を重ねると、脳の老化によって誰もがもの忘れをしやすくなりますが、加齢に伴うもの忘れと、認知症は大きく違います。

加齢によるもの忘れと認知症による物忘れを比較すると、以下のような違いがあります。
例えば、
体験の一部を忘れる場合は老化による物忘れですが、
認知症による物忘れの場合は、体験そのものを忘れます。
忘れたことを自覚している場合は老化による物忘れですが、
認知症による物忘れの場合は、忘れたことが分かりません。
ヒントを与えると思い出せる場合は老化による物忘れですが、
認知症による物忘れの場合は、ヒントを与えても思い出せません。
何を食べたか忘れる場合は老化による物忘れですが、
認知症による物忘れの場合は、食べたことを忘れます。
約束をうっかり忘れる場合は老化による物忘れですが、
認知症による物忘れの場合は、約束したこと自体を忘れます。
買い物へ行ったときに、うっかり買い忘れる場合は老化による物忘れですが、認知症による物忘れの場合は、買い物に行ったことを忘れ、また買い物へ行きます。
日付や曜日、場所などを間違える場合は老化による物忘れですが、
認知症による物忘れの場合は、日付や曜日、場所などが分からなくなります。
間違いを指摘しても、作り話はせずに謝る場合は老化による物忘れですが、認知症による物忘れの場合は、間違いを指摘すると、辻褄を合わせた変な作り話をする。
捜し物は努力して見つけようとするの場合は老化による物忘れですが、
認知症による物忘れの場合は、捜し物は誰かに盗られたと思う。
高齢者の物忘れが認知症によるものか、それとも加齢に伴う正常な物忘れかを見分けるのはなかなか難しい場合があります。
ただ、認知症に気づくためには次のような目安が役立ちます。
(1)症状が進行するか、しないか
(2)体験したことの一部を忘れるか、全部を忘れるか
(3)もの忘れをしていることに自覚があるか、ないか
(4)日常生活に支障をきたすか、きたさないか

