生前整理とは自分自身が元気な間に、不要な物や家族の方が処分に困る物をあらかじめ自分で処分して、身の周りや保有している財産の整理を進めておくこと言います。
人が亡くなったときに、遺された家族が遺品を片付けることを「遺品整理」と言います。これに対し、自分自身で判断ができる元気なうちに、
身辺の整理や片付けを進めておくことを「生前整理」と言います。
近年は高齢者だけでなく、20代や30代といった若い世代でも生前整理を行っている方が増えてきています。
事故や災害によって急に命を落とす可能性は、誰にもありますので、
亡くなった後のことを考えて身の回りを整理するのに早すぎるとか遅すぎるということはありません。
厚生労働省によりますと、高齢者の家庭内における不慮の事故による死亡者数.は交通事故による死亡者数よりも多くなっています。
家庭内における不慮の事故の原因には、「転倒・転落」及び「不慮の溺死及び. 溺水」による事故があり、約55%を占めています。
生前整理をすれば、転倒・転落による死亡を防げる可能性があります。
また、高齢になって子どもと同居したり、老人ホームや介護施設等に入居したりするときには、現在の家にあるものをすべて持っていくことはできません。
生前整理で行うことは、物を整理するだけではなく、お金や相続のこと、医療や介護のこと、葬儀やお墓などの供養のこと、などやることがたくさんあります。
生前整理を行うと物や情報の整理していくので、これまで歩んできた過去を振り返り、いまを見つめ、自分が理想とする未来が明確になり、明日から日常でやるべきことがわかってくるというメリットもあります。
生前整理は死後の準備であるとともに、人生後半期の生活を見つめなおすという点で、終活の中でも、とても重要な項目になります。
生前整理には体力・気力が必要となりますので、高齢になってからではなく40代や、50代ときから始めたほうがいいです。