血糖値スパイクは、急激な血糖変動が動脈硬化を促進します。血管内でのブドウ糖の急激な上昇と落下が、活性酸素を増加させ、血管壁に損傷を与えます。この損傷が慢性的に続くと、血管が硬くなり、狭くなる動脈硬化が進行します。高齢者は特にインスリンの分泌や効果が低下しやすく、血糖値管理が重要です。健康な老後を迎えるために、血糖値の安定を図り、生活習慣病や動脈硬化のリスクを抑えましょう。

血糖値とは

血糖値とは、血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度を指します。ブドウ糖は私たちが食事を摂ることで体内に取り込まれ、血中の濃度が変化します。この変動が血糖値の上昇と下降です。

食事をすると、特に穀物に多く含まれる炭水化物(糖質)が口の中で分解され、最終的に小腸でブドウ糖に変わり、血液中に取り込まれます。これによって血糖値が上がります。その後、膵臓から分泌されるインスリンが働きかけ、血液中のブドウ糖を細胞に取り込むよう促します。この働きによって血糖値が下がるのです。

でも、年をとると、膵臓の働きが弱くなったり、インスリンの効果が低下したりします。すると、血糖値が上がりっぱなしになり、それが糖尿病と呼ばれる病気の始まりです。特に食事後の血糖値スパイクは、老化や肥満などが原因でインスリンの分泌が不足したり、タイミングが遅れたりすることで起こります。

血糖値スパイクの問題

血糖値スパイクは動脈硬化と関係しています。動脈硬化は、血管の内側が硬くなり、柔軟性を失ってしまう病気です。血糖値が急激に上がったり下がったりすると、血管の細胞から多くの「活性酸素」が発生し、血管の内壁を傷つけます。

この活性酸素は、本来は体内の免疫細胞が病原体を攻撃するために使うものですが、過剰に発生すると血管の壁にダメージを与えてしまうんです。そして、傷ついた血管を修復しようとする免疫細胞が集まり、結果として血管が厚くなり、動脈硬化が進行するんですね。

この動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳梗塞などの危険が高まります。高齢者の方々は、血糖値スパイクが起こりやすく、それが動脈硬化を引き起こす要因となることがあります。なぜなら、年をとると筋肉の質が低下し、運動不足や肥満が増え、血糖値のバランスが乱れやすくなるからです。

血糖値スパイクを予防する方法

血糖値スパイクを予防するポイントは 食事運動です。食事では、ゆっくりと噛んで食べたり、食べる順番を工夫したりして、血糖値の急激な上昇を防ぎましょう。特に、野菜やタンパク質、脂質を含む食べ物を最初に摂ることが大切です。

また、運動も重要です。食事後1~2時間後に軽い運動を行うことで、血糖値や中性脂肪の上昇を緩やかにすることができます。激しい運動ではなく、階段の上り下りやウォーキング程度で十分です。

これらの対策を長く続けることが大切です。特に高齢者の方は、食事や運動の工夫を通じて血糖値の乱高下を予防し、動脈硬化を防ぐことが老後の健康管理につながります。

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