土地の一部が他人名義
公開日 : / 更新日 :
昔は普及していなかったためか、 不動産の登記が されていなかったり、正しく 不動産の登記が されていない場合があります。そのため、先祖代々引きついている土地にもかかわらず、騰貴を調べてみると、自宅の土地の一部が他人名義になっている場合があります。
自宅の土地の一部が他人名義だった。
【背景】
・福井一郎さんは自営業を営んでいましたが、先日病気で亡くなりました。
・相続人は妻の福井結衣さんと子の福井正弘さん。
・福井正弘さんが不動産を引き継ぐために相続手続きをしていました。
【問題発生】
・土地の名義について調べてみたところ、土地の一部が他人名義になっていました。
【解決事例】
・名義について調べてみたところ、福井一郎さんは福井結衣さんの母親である福井花子さんと養子縁組をしていました。福井花子さんは養子縁組の後に松本仁さんと離婚していまして、土地の一部の名義人が松本仁さんになっていました。
・松本仁さんはすでに亡くなっていましたが、松本仁さんには子がいましたので、土地の一部の名義を松本仁さんから松本仁さんの子の名義に変更して、福井一郎さんに贈与してもらい、福井一郎さん名義で不動産登記を行いました。
【参考】
・松本仁さん名義の土地に30年以上住んでいたので取得時効が成立していましたが、以下の2つの理由により贈与してもらうことになりました。
- その土地の相続税評価額が100万円以下
- 時効取得すると一時所得とみなされ、課税される
【考察】
・生前に、自分の財産について整理をしておかないと、相続人が困り、トラブルが発生する可能性がありますので気をつけてください。
家族信託の小冊子を作成しました。


にほんブログ村
土地の一部が他人名義の関連動画
タグ : 一時所得, 不動産, 不動産登記, 他人名義, 取得時効, 名義人, 相続人, 相続手続き, 相続税評価額, 自営業, 贈与, 離婚, 養子縁組
関連記事
相続で残された収集物
人にはいろんな趣味があります。その趣味の中に切手やコインの収集があります。被相続人にとっても大切なものでも、興味のない相続人にとっては必要のないものになる場合があります。価値があるものは、価値のわかる人に譲ったほうが、譲…
養子死亡後の養子縁組
子がいないときに養子縁組をする場合がありますが、養子縁組は終了しない限り、親子関係が続きます。養親より先に養子が先になくなっても、養子縁組の関係が続きます。そのため、養子に子がいる場合、養親の相続人になります。相続が発生…
共有不動産の相続の例
共有不動産の相続は大変。相続手続きに役立つ行政書士の実例集 共有不動産を相続すると土地と建物の不動産を売買するときに共有者全員の同意が必要となります。共有者全員の同意が得られない場合は、不動産を売却することができません。…
不動産の名義変更
以前は、相続で土地や建物の不動産の所有者が変わって、相続登記をしなくても問題はありませんでした。そのため、相続登記をする人が少なく、現在でも土地の名義が祖父の名前になっている場合があります。その場合に、区画整理などで不動…
印鑑登録証明書がない
相続手続きには戸籍謄本と住民票、印鑑証明書が必要となります。相続人が引越しをされている場合は引越し先で、新たに戸籍謄本や住民票、印鑑証明書を取得する必要があります。相続人が市区町村役場にいけない場合は、委任状を書けば代理…