相続登記のメリット
公開日 : / 更新日 :
不動産の相続登記をするときに登録免許税がかかるので、やらない方がいますが、不動産の相続速登記をするといくつかメリットがありますので紹介します。
遺産分割協議書や遺言書を紛失したとき
背景
被相続人Aに妻のB、子のCとDがいました。
遺言書や、遺産分割協議書でDが不動産を相続しましたが、不動産の相続登記をしませんでした。
数年後、妻のBが他界し、Bの財産をCとDで相続することになりました。
このとき、Dが不動産を相続すると言ってきましたが、Cは遺言書や遺産分割協議書を紛失していました。
そのため、Cは不動産の所有権は自分がすでに相続していると証明することができませんでした。
その結果、CとDで不動産の所有権について争うことになりました。
考察
Cは相続登記をしていれば、遺言書や遺産分割協議書を紛失しても、不動産の所有権はすでに自分が相続していることを証明することができるので、争いに発展するのを未然に防ぐことができました。
家族信託の小冊子を作成しました。


にほんブログ村
相続登記のメリットの関連動画
関連記事
遺産分割協議書で遺産が預金のみの場合
今回は、遺産分割協議書で遺産が預金のみの場合について解説します。 遺産分割協議書の書式は法律で決まっていませんので、相続財産を一括して作成しなければ効力が生じないということはありません。そのため、財産の種類ごと、存在が判…
寄与分と特別受益
寄与分について ①被相続人の家業に従事し、ほとんど報酬をもらわずに財産の維持・増加に寄与した場合 (家事従事型) ②被相続人の事業に関する借財を返済するなど事業の維持・発展に寄与した場合 (金銭出資型) ③長期療養中の被…
遺産分割のやり直し
<背景> ・10年前に福井太郎さんが病気で亡くなりました。 ・相続人は妻の福井花子さん、長男の福井一郎さんと次男の福井二郎さんでした。 ・遺産分割協議で福井一郎さんが農地をすべて相続することになり、相続人全員で遺産分割書…
遺留分侵害額請求権とは
今回は遺留分侵害額請求権について解説いたします。 以前は、相続人が遺留分を侵害された場合は、遺留分減殺請求権を使って、相続人の遺留分を主張してきましたが、相続法の改正により、2019年7月1日から遺留分減殺請求権が遺留分…
土地の一部が他人名義
昔は普及していなかったためか、 不動産の登記が されていなかったり、正しく 不動産の登記が されていない場合があります。そのため、先祖代々引きついている土地にもかかわらず、騰貴を調べてみると、自宅の土地の一部が他人名義に…