1. 相続放棄をする方が増えています。相続放棄をする方がは直近の4年で3万件近く増えています。相続放棄をする方のほとんどの理由は「相続財産の中に借金などの負債がある」からです。

そのほかに、

・不動産を相続したけれど、相続税を支払うための現預金を用意することができない。

・持ち家があるのでその不動産に済まない。

・有効活用もできないという不動産を維持管理費を負担してまで相続したくない。

といった理由で相続放棄をする方も増えてきています。

相続した不動産を使わない場合は「空き家問題」につながります。相続が発生する前に相続の準備をしておかないと、相続発生時に問題が発生して、相続放棄をする人が増えてしまいます。

相続放棄をすると、本来相続人だった人が相続人ではなくなるので、家族間で相続争いになることはありませんが、家族間の人間関係が疎遠になってしまうので、相続人が相続放棄をする必要がないように、相続発生前から相続の準備をしておくことが、本当の相続をするために重要だと思います。

単純承認・限定承認・相続放棄の中から相続の方法を選択

財産を相続する場合には、単純承認・限定承認・相続放棄の中から選択することができます。

単純承認・限定承認・相続放棄についてはこちらをご参照ください。

相続放棄と限定承認をする場合には期間がありますので気を付けてください。

期間が過ぎてしまうと相続放棄や限定承認ができなくなり、単純承認することになります。

相続放棄と限定承認の期間についてはこちらをご参照ください。

また、相続放棄をするといくつかのメリットとデメリットがあります。

相続放棄のメリットとデメリットについてはこちらをご参照ください。

相続が発生してから3か月の熟慮期間が設けられているので、その間にしっかりと財産に関する調査をして相続の方法を選択してください。

相続放棄をすると、先祖代々から受け継いだ不動産や自分の思い入れのある実家であっても相続することができなくなるので、他の人のものになってしまいます。

また、不動産は相続放棄するけど、預貯金にだけは相続するといように、それぞれの相続財産について相続方法を選択することはできませんので気を付けてください。

第一順位の相続人(子供)全員が相続放棄をすると、相続権が第二順位の相続人(親・祖父母)に移動します。

第二順位の相続人がいない場合や全員が相続放棄をした場合、は、相続権が第三順位の相続人(兄弟姉妹)に移動します。

相続放棄をする場合は、後順位の相続人に迷惑をかける場合があるため、後順位の相続人に伝えた方がいいです。

相続放棄をするときの判断

相続放棄は、各相続人の判断ですることができます。

相続財産を相続するかどうかについては、故人の判断ですることができますので、他の相続人と協議して全員一緒にする必要はありません。

自分が相続放棄をすると自分の子供は代襲相続することができなくなるので気を付けてください。

相続放棄を自分でする場合

相続放棄の手続き

相続放棄の申述者

相続放棄をする人は、基本的に自分で家庭裁判所に申述を行います。

相続人が未成年または成年被後見人の場合は、法定代理人が代理で申述します

青年被後見人についてはこちらをご参照ください。

未成年の法定代理人は、通常未成年者の両親がなります。しかし、未成年の両親も

相続人になっている場合は、他の特別代理人を選任します。

相続放棄の申述機関

相続が発生したことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。

相続放棄の申述先

被相続人の住所を管轄する家庭裁判所です。

相続放棄手続きに必要な書類

相続放棄手続きに必要な書類は以下の通りです。

① 亡くなった方の戸籍謄本

② 亡くなった方の住民票又は戸籍の附票

③ 相続放棄をする人の戸籍謄本

④ 相続放棄申述書

⑤ 収入印紙800円

⑥ 郵便切手

※ 場合によっては、他の経費が掛かる場合があります。

※申述人によって提出する書類などが変わってきます。

被相続人の配偶者

・相続放棄申述書

・被相続人の住民票除票

・申述人の戸籍謄本

・収入印紙(800円)

・切手(80円を5枚程度)

・被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本

被相続人の子(または孫)

・相続放棄申述書

・被相続人の住民票除票

・申述人の戸籍謄本

・収入印紙(800円)

・切手(80円を5枚程度)

・被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本

・被代襲者(配偶者または子)の死亡記載のある戸籍謄本 ※孫の場合

被相続人の親(父母または祖父母)

・相続放棄申述書

・被相続人の住民票除票

・申述人の戸籍謄本

・収入印紙(800円)

・切手(80円を5枚程度)

・被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本

・配偶者(または子)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

・被相続人の親(父・母)の死亡記載のある戸籍謄本 ※祖父母の場合

被相続人の兄弟姉妹(または甥姪)

・相続放棄申述書

・被相続人の住民票除票

・申述人の戸籍謄本

・収入印紙(800円)

・切手(80円を5枚程度)

・被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本

・配偶者(または子)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

・被相続人の親(父・母)の死亡記載のある戸籍謄本

・兄弟姉妹の死亡の記載のある戸籍謄本 ※ 甥・姪

相続放棄手続きにかかる費用について

・収入印紙代➜800円

・郵便切手代➜裁判所によって金額が異なる

・戸籍謄本取得の代金

相続放棄申述書に必要事項を記入します

相続放棄申述書に、必要事項の記入と捺印をします。

申述書の書き方に不備があると相続放棄は受理されない場合もありますので、気を付けてください。

相続放棄申述書は以下のリンクからダウンロードすることができます。

裁判所

相続の放棄の申述書(20歳以上) | 裁判所

相続放棄申述書の様式

相続放棄申述書の書き方

家庭裁判所に、相続放棄の申述(手続き)をする。

家庭裁判所に、以下の書類を提出します。

  • 相続放棄申述書
  • 必要書類・郵便切手

《提出方法》

家庭裁判所へ行って、直接提出します。

家庭裁判所によっては、郵便で受付をしてくれる場合があります。郵送で提出する場合は、事前に家庭裁判所にご確認願います。

照会書に記入して、返信する

家庭裁判所に必要書類を提出した後に、家庭裁判所より「照会書」という書類が送られてきます。

※照会書は、裁判官からの質問状です。

この「照会書」の質問に対する回答を記入して家庭裁判所へ返信します。

相続放棄照会書における質問には次のようなものがあります。

・相続放棄をするのはあなたの真意に基づくものですか

・相続の開始を知った日はいつでしょうか

・相続財産にはどのようなものがありますか

・相続財産の存在を知ったのはいつでしょうか

・既に相続した財産はありますか

・相続放棄をする理由は何でしょうか

・被相続人の生活状況について何かご存じでしょうか

・被相続人とあなたとはどんな関係ですか

・(被相続人が亡くなってから3か月以降経過している場合)3か月以内に相続放棄の手続きができなかった理由はなんですか

この照会書の回答次第では相続放棄が却下される場合もありますので気を付けてください。

そのような事情がある場合は、手続き前に弁護士等の専門家に相談することをお勧めします。

相続放棄受理通知書を受領する

ほとんどの場合、家庭裁判所に照会書を送付した1週間から10日ほどで

「相続放棄申述受理通知書」が送られてきます。

「相続放棄申述受理通知書」とは、相続放棄が認められたという通知書です。

以上で相続放棄が無事認められ、相続放棄手続きが完了となります。

一度却下されてしまうと、もう二度と相続放棄はできません!

申述書や照会書の書き方が悪く不受理になったとしても、もう一度、再度申述はできないので気を付けてください。

相続開始から3か月以上が過ぎている場合や、単純承認の成立が疑われる場合は、手続き前に、専門家に相談した方がよいでしょう。

相続放棄に関する相談先や手続きの依頼先としては、弁護士と司法書士があります。

行政書士は、戸籍謄本等の必要書類の収集の代行をすることはできますが、相続放棄申述所の作成や、裁判所での手続きを代行することはできません。

相続放棄の専門家に依頼した場合の費用

司法書士に依頼をした場合の費用の相場は3~5万円程度、弁護士に依頼をした場合の費用は5~20万円程度です。

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